育業応援ハンドブック
25/39

管理・企画部利根川加代さん外部講師(NPO法人ファザーリング・ジャパン)を招き、男性育業を推進するための研修を実施多様な働き方などについて考える研修では、参加者同士がディスカッションすることで理解を深めていった24も業務を遂行できるように、各社員の自宅にリモート環境を整えておりましたので、スムーズに移行できました。これを機に出社と在宅のハイブリッドワークを実施するようになり、始業時間を一定範囲で自由に選択したり、合間の数時間だけ業務を抜けたりと、それぞれの事情に合わせた柔軟な働き方を可能にしています。 それでもまだまだ現場から改善要望の声はあがっていました。とくに男性育業は大きなテーマで、本当は育業したかったけれど会社に言いづらくてできなかった、といった男性社員の声もありました。前々から女性の活躍推進のためにも、男性が育業に入りやすい雰囲気づくりをしていきたいと考えており、どうにかしたいという気持ちが強くありましたね。 そんな矢先、当社は2021年スタートの中期計画でダイバーシティ推進を目標に掲げました。この機会に大きく前進させるため、男性育業推進を立案しました。まずは社内の意識改革を促すため「イクボス研修」を実施。外部のセミナー講師を招き、男性育業の重要性を説いていただき、実現のため管理職が行うべきリスクヘッジについてもアドバイスをいただきました。産後うつの恐ろしさも説明され、これは男性も絶対に育業に参加せねば、という雰囲気が社内に醸成されていくのを感じました。 具体的には、全社員が柔軟に在宅勤務できる仕組みを導入し、在宅勤務が当たり前となる中、お子さんが小さな間はより柔軟に対応できるようにしました。導入にあたり、企業データ企業データ (2024年1月時点)業種 従業員数(男女比) 31名(4:6)男性100%/女性100%育業取得率 取得平均日数 男性3〜4週間/女性1年金融業・保険業育業推進企業の事例⑥国内の家計地震保険を一手に引き受ける日本地震再保険株式会社。中小企業が生き残るために男性の育業参加は必須ととらえ、産後4週間の特別有給休暇を新設。実施までの経緯を聞きました。産後うつと収入面の不安をカバーする特別有給休暇を実施さまざまな働き方に対応できるようにシステムを一新利根川 当社では2015年頃より「働きやすい職場づくり」に取り組んでいます。社員一人ひとりから、より働きやすくするための要望を、1対1での面談やアンケート調査を通して聞き出してきました。さまざまな意見があり、働きやすさ向上のための対策を講じてきましたが、その中で子育て中の社員から、もっと柔軟に働けるようにしてほしいという要望が出ていました。そこで、まずは有給休暇を時間単位で取得できる制度を導入し、遅めの出社や早めの退社がしやすくなるように対応しました。 2020年のコロナ禍では完全在宅勤務を余儀なくされましたが、もともと有事の際に日本地震再保険株式会社

元のページ  ../index.html#25

このブックを見る