子育て世代のお悩み相談
生活・仕事
元プロテニス選手 杉山愛 さんの考え方

子育ての大変な時期には終わりがある
―初めての育児に疲れてしまったら、どうすればいいでしょうか?
こどもが小さい時期は、どうしても親に負担がかかりますよね。私も精神的に疲れてしまった時期があったので、本当にその気持ちが分かります。
ただ今になって思うのは、育児の大変な時期には終わりがあるということ。でも、初めてその時期を経験する人には終わりが見えなくて、「大変」という気持ちが一番に来てしまうので、体も心も疲れてしまうんですよね。
―どうしたら、大変な状況を変えられるでしょうか?
我が家は夫に夜中のミルクを代わってもらいました。もちろん、家庭ごとに事情が違うので、パートナーとの話し合いが大事になってくると思います。
自分ひとりで解決しようとすると心身ともに負担がかかってしまうので、パートナーに育児が大変で辛いという気持ちを打ち明けたり、身近な人に助けを求めたり、話し合うことで、気持ちが少しずつ軽くなっていくのではないでしょうか。
そして、借りられる手は借りる。頼れるものは頼る。
誰かに頼ることは決して悪いことではなくて、こどもにとっても色々な人と触れ合える良い機会になります。だから、保護者の皆さんには周囲の手を借りながら、息抜きの時間を作ってほしいです。
家事も育児も自分たち家族のこと

―気持ちよく家事育児をパートナーと共有するにはどんな工夫をしたらいいでしょうか?
我が家は明確な分担をしていないですが、夫も家事に対してこだわりがあるので、やりたい方がやっていますね。でも、必ず、小さなことでもやってくれた方に、やらなかった方がありがとうと、きちんとお互い伝えるようにしています。
私もこどもの寝かしつけをして、そのまま寝てしまうことがありますが、翌朝に夕食が片づけられて綺麗になっていると、すごく感動を覚えます。その時の「ありがとう!」は絶対です(笑)
でも、疲れていると余裕がなくなってしまい、トゲのある言い方になってしまうことも。そんな時は、後でふっと我に返って冷静になり、「あの時は言い過ぎてしまってごめんね」と言うようにしています。
家事や育児でも、自分のやり方とかこだわりとかも様々だと思いますけど、夫婦間で「何だったらできるのか」、「何だったらやりたいか」話し合うこと、言葉を出して伝えていくことが大事だと思います。
―家事育児の分担は公平を目指した方がいいですか?
やっぱり、公平を目指してしまうとお互いに負担になってしまいます。家事も育児も自分たちの家庭のことだから、どちらがやるべきという決まりはないと思うんです。
仕事であれば時期によって繁閑の差もありますし、自分の精神状態に余裕がある時もあれば、ちょっと苦しい時もあるでしょう。
その時に「私、ちょっと疲れているから、これをお願いしてもいい?」と、パートナーに伝えられるといいですね。
―第三者に家事育児を頼ることについて、どう思いますか?
うまく活用できるなら、絶対に使ったほうが良いと思います。
でも、自宅に知らない人が入るのが苦手と感じる人もいるし、やってみないとわからないところもあります。育児だけでなく、食事を作ってもらえるような家事サービスもあるので、うまく使っていきたいですね。
習い事はこどもが楽しいかどうかを基準に選ぶ

―こどもに小さい頃から習い事をさせるべきか、周りの声もあって悩んでいる保護者もいるようですが…
こどもによって性格が違うので、 習い事をやりたい子もいれば、やりたくない子もいるでしょう。
こどもが楽しいと感じなければ、やらせても意味がないこともあります。その子の成長過程や時期にもよるし、興味の矛先もあるので、他と比べることなく保護者が「こどものやりたいことは何かな」と考え、できる範囲で環境を整えてあげるのが大切だと思います。
―習い事をするなら、こどもと話し合うべきですか?
そうですね。こどもも色々なことに触れる中で、特定のことに興味が湧いて、深掘りをしたいと考えるようになります。その上で、興味が習い事に繋がるのか、それとも、日常で遊ぶことで十分なのかを考えてあげたいですよね。
やっぱり、親としてはこどもの生き生きとした表情や楽しそうな顔を見たいもの。保護者はそれを基準に考えていいと思います。こどものやりたいことが、その子の得意なことというケースもありますから。
「初めての子育ては大変だけど、勇気を出して周りに頼ることが大事なんだにゃ~」

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答えてくれた人
テニス女子日本代表監督・元プロテニス選手
杉山愛さん
テニス女子日本代表監督、テレビのコメンテーターやテニス指導者として活躍しながら、40歳と46歳で出産を経験。 自然体で「キャリアもこどもも」を実践する姿に同世代を中心に高い支持を集めている。
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