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気になる周囲の目、我が子への評価が気になってしまう

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恵泉女学園大学の学長を務める大日向 雅美(おおひなた まさみ) さんは、東京の子育て支援施設の運営に関わり、令和の育児を積極的にサポートしています。育児書や子育て番組で優しい語り口調で母親に寄り添う姿勢が人気の大日向さんに、育児と周囲の目の悩みについて聞きました。

恵泉女学園大学 学長 大日向雅美 さんの考え方

大日向です。子育て中のお父さん、お母さんに向けて、お話ができればと思います。

こどもに対する周りの目や評価が気になります。

親御さん達は 周りの目を気にしてはいけないと 思い込んでいる方が、結構いらっしゃるんです。

でも それは違って、当たり前のことだと思うんです。

人として 色んな方と一緒に生きていますから、人の目を気にする、評価を気にするということは、自然な心情だと思っていただきたいですね。

その上で、いただいた色んな言葉とか、評価をどう使うかだと思うんです。

決して自分の子育てや、こどもの発達が批判されているとか、けなされていると思うことなく、良いアドバイスをいただいたと思うことですね。

感謝をする。

そして、「どうしてそういうことを言うんだろう」と思ったら、素直に「教えてください」と聞いたら良いと思うんですね。

今、周りの方々は「どこをどう変えたらいいのか」と聞いてくれれば、必ずアドバイスをしてくださる。

あるいは 「ちょっと余計なこと言っちゃったかな」と、逆に先方が反省されることもあるでしょう。

気持ちを軽くする受け止め方はありますか?

そうですね。

一番大切なことは色々と言われることに、全部揺れなくていいということ。

自分に合うことや自分のこどもに合うことは参考にさせていただこう。

そのアドバイスを取り入れたとしても、「私、窮屈だわ」とか「うちの子には合わないな」と思ったら、きれいに捨てること。

この「忘却力」とか 「捨て去る力」も大事にしていただけると良いかなと思います。

自分の育児に自信をつけるためには?

大日向雅美さん

今、社会全体が 「自己肯定感を高めなさい」とか「自信を持ちなさい」というムードが強いですよね。

親になって自信を持てない事はいけないことと思いがちですけど、私はそうではないと思っているんです。

“自信の持てない親”の方が、もっと伸びしろがあると思うんですね。

「自信が持てない これでいいのかしら」と思うのは、それだけ一生懸命子育てをしようと思っている。こどもと向き合っているということです。

一生懸命に向き合えば、足りないところはどこかと思いますよね。

足りないところをどうやって埋めたらいいのか、ここは誰にどういう風に助けてもらったらいいかという、謙虚な姿勢も持てると思います。

育児に自信が持てなくてもいいの?

自信にあふれた親よりも、ちょっと自信がない親の方が、こどもにとっても一緒に生きやすいと思うんです。

「私 何も間違いなかったお母(父)さんなのよ」って、立派すぎるじゃないですか。

お母さんもお父さんも、ここはちょっと自信がないんだけど…という風に揺れてくれた方が、揺れながら育つこどもにとって、一番優しい存在です。

だから、悩んだり、自信がないことに自信を持ってくださいと、私はいつも申し上げています。

「“自信の持てない親”でもいいんだ、ちょっと心が軽くなったかも~。」

ブランキャット
大日向雅美

答えてくれた人

恵泉女学園大学 学長
大日向雅美さん

女子大の学長の傍ら、子育て家族支援のNPO活動にも携わるなど、現代の育児を積極的にサポート。育児書や子育て番組を通して、優しい語り口調で母親に寄り添う姿勢が人気を集める。

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