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あまり学校に行けていないけど、だいじょうぶでしょうか?

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教育ひょうろん家の尾木直樹さん。学校や教育のせんもん家である「尾木ママ」としてテレビなどで活動しています。ブログやSNSで、たくさんのこどもたちのなやみに答えてくれている尾木さんに、学校へ行きたくない時はどうすればいいか聞きました。

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尾木直樹さん

尾木ママです、こんにちは〜!

学校に行けない自分を変えたい

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学校に行けていない自分が、一歩をふみ出すには何をしたらいいですか?

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ブランキャット

うん、うん。一度、学校に行けなくなると、登校するのがむずかしくなっちゃうよね。

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尾木直樹さん

お父さんやお母さんから見たら、「今の学校でなんとかがんばれないのかな?」、「一歩ふみ出せないのは、こどもの勇気とか工夫、努力がないんじゃないか?」と思われるのはよく分かります。

でも、今は全国的に不登校のこどもたちはたくさんいるんですね。※1

最近は不登校のこどもたちにも、ちゃんと学校以外のいばしょをかくほしましょうという法りつもできたんです。※2

 

※1:244,940人(令和3年度)|文部科学省「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

※2:義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律

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ブランキャット

東京にも、不登校のこどもが通える学校はあるの?

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尾木直樹さん

東京都には不登校のこどものための特例校が8つあるんですね。

だから、そういうところへ転校して、場所を変えるということも非常にいいことで、積極的に活用するといいと思います。今まで尾木ママが見てきた例でも、転校で失敗したっていうのはほとんどないんですよ。

特に、いじめが不登校の背景にあるときは、かんきょうを変えるだけでもかなり有効です。
ぜひ、そういう新しい考え方にそって、かんきょうを変えてみるっていうのもおすすめしたいですね。

クラスになじめなくて不安

尾木直樹

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新しいクラスになかなかなじめず、この先学校に通うのが不安です。どうすればクラスになじめますか?

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ブランキャット

そうだよね。
新しい友だちができるかな?だいじょうぶかな?って気持ちになっちゃう~。

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尾木直樹さん

これは、ほとんどのこどもが感じるなやみだと思うんですね。

「自分はだいじょうぶ!新しい友達がいっぱいできるよ!」と思っているような子は、ほんのひとにぎりです。

だから、まずは「だいじょうぶよ」って言いたい。みんな同じだよ。

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ブランキャット

じゃあ、どうやったら新しいクラスになじめる?

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尾木直樹さん

やっぱり一歩ふみ出すということが大事です。

例えば、となりの席にすわっている子や教室をいどうするときの列でとなりにいる子に、ふと「今日は寒いわね」とか「どんな先生かしら」とか、自分の思いをちょっと声に出してみる。

そうすると、話題がはずんでお友だちができるかもしれません。

他には、学校によってはダメだけれど、リュックサックやかばんにマスコットなんかをつけておくと、「わたしもそれ大好きなの」とか、「実はわたしもポケットの中に同じものがあるの」とかいうふうに、友だちになっていけます。

そういう、ちょっとしたきっかけ作りを意しきしてみましょう。
みんなが同じ気持ちだから、ふっとつながりあえますよ。

だいじょうぶよ!みんなが同じだから。

大人に気持ちを分かってもらえない

尾木直樹

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学校に行こう!と言ってくる親や先生に、自分の気持ちを分かってもらうにはどうすればいいですか?

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ブランキャット

そうだよね、自分だって行きたいけど、行けないのはつらいよね。

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尾木直樹さん

「学校に行こう!」と言ってくる先生や親の気持ちもいたいほど分かります。
でも、その(先生や親の)気持ちを一番分かっているのは、実はこども自身なんですよね。

不登校になっている本人が先生や親の思いとか期待をよく分かっているからこそ、「学校の先生が家に来て会いたいと言っているよ」と言われただけで、どうしていいか分からなくなって、もう引きこもりたくなるような気持ちになるんです。

だから、学校の先生もあまり過度(かど)な登校刺激(とうこうしげき)はしないようにというのはちゃんと分かっていると思います。「明日はぜったいに学校へ来るように!」といった無理は言わないと思います。
だけど、学校に来なくてもちゃんと教室につくえといすを置いたり、定期的にプリントをわたしたりと、学校に来た時のいばしょや、しょぞく感は大事にしてくれているはずですよ。

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ブランキャット

先生や親には、自分の気持ちをどう伝えたらいいかな?

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尾木直樹さん

学校の先生や親には「自分で自分を大事にしたい。今はお休みの時期だから、ちょっと待っててね」とか「自分の好きなこと、しゅみのことを大事にした生活をしばらくやりたいから心配しないで」と伝えるのが一番だと思います。

「不安な気持ちは、みんな同じなんだにゃ~」

ブランキャット
尾木直樹

答えてくれた人

教育評論家
尾木直樹さん

教育評論家・法政大学名誉教授。中学教師・高校教師・大学教員として計44年間、教壇に立つ。現在は数々の情報・教養・バラエティ番組に出演し、「尾木ママ」の愛称で親しまれている。「子育てと教育は愛とロマン」が信条

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