こどもスマイルムーブメントアンバサダーハラミちゃんによる特別授業を実施
東京都では、「チルドレンファースト」の社会の実現に向けて、子供を大切にする気運を一層高めるため、企業・NPO・学校・区市町村など幅広い主体と連携しながら、官民が一体となって、子供の笑顔につながる様々なアクションを展開する「こどもスマイルムーブメント」を推進しています。
11月13日(木)、この取組の一環として、「こどもスマイルムーブメント」アンバサダーであるポップスピアニスト・ハラミちゃんによる特別授業が行われました。会場となった目黒区立菅刈小学校の体育館は、ハラミちゃんの生き生きとしたピアノ演奏と軽快なトーク、それに呼応するかのように子供たちの笑顔があふれ、終始温かな雰囲気に包まれた特別授業となりました。
「まずは1曲、弾いてもいいですか?」という掛け声で、運動会でもおなじみの曲「地獄のギャロップ(歌劇『天国と地獄』より)」を演奏したハラミちゃん。一瞬で子供たちの心をグッとつかんだハラミちゃんは、自身がピアノを始めたきっかけや、逃げ出したいこともあった練習を乗り越えたエピソード、今は自分の夢が見つからなくても、これから無限に見つかるチャンスがあることなどについて語りました。小学生の時には、すでにピアニストになる夢を描いていたハラミちゃんですが、大きな壁に突き当たり、一度は挫折してしまった経験があったことも打ち明けます。音楽とは関係がない業界に就職したものの、ある人との出会いからピアニストとしての道が開けたという経験から、「夢を叶える道は1本だけではありません。寄り道や分かれ道があっても、人との出会いや環境によって、いつか夢にたどり着く道があります。諦めたり絶望しないで、夢を持ち続けて」と力強く訴えました。
特別授業の中には、ハラミちゃんのピアノ演奏に合わせて、子供たちが体を動かすコーナーもありました。テンポに合わせて足踏みをする子供たちからは、自然と笑顔と笑い声が生まれ、「音と一緒に体を動かすのはとても楽しくワクワクした」という声も寄せられました。
子供たちからの質疑応答のコーナーでは、「音楽以外に好きだった授業は?」「ピアノのほかに好きな楽器は?」といった無邪気な質問が飛び出し、「音楽と図工の授業が楽しみだった」「コントラバスという低い音が出る楽器が好き」と答えるハラミちゃん。「ハラミちゃんにとってピアノとは何ですか?」という質問については、「辛いときや悲しい気持ちのときに支えてくれる『大切な恩人』」と表現し、「聴いてくれる人に、曲のすばらしさが少しでも伝えられるように弾いている」と、ピアニストとして活躍する中で心掛けていることについても語りました。
今の夢は「ピアノ教室を開くこと」と打ち明けたハラミちゃん。特別授業で多くの子供と音楽を通して触れ合い、その反応をダイレクトに感じたハラミちゃんは、今回の経験がこれからの夢につながると話しました。ピアニストという夢を叶えた今もなお、新しい夢に向かって進むハラミちゃんの姿に、子供たちは勇気をもらっている様子でした。
