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東京都

コラボレーション活用事例

  • 子供を大切にする気運醸成

掲載日:2024年10月25日

TOKYO UNITE × 一般社団法人エスコートダンス協会

「こどもの日」にエスコートダンスを東京ドームで体験

「こどもスマイルムーブメント」に参画するTOKYO UNITEとエスコートダンス協会が2024年5月5日、東京ドームで行われた読売ジャイアンツ 主催試合にて「エスコートダンス体験会」を開催しました。ムーブメント参画企業、団体同士での交流会「MEET UP!」での出会いをきっかけとして実現したという同イベントについて、一般社団法人エスコートダンス協会 代表理事の野口幸代さん、TOKYO UNITE 事務局の井上哲さんに開催までの裏側を伺いました。

エスコートダンス協会の野口さん(左)、TOKYO UNITEの井上さん(右)

イベント会場レポート

東京ドームの巨人戦 に設置されたキッズスペース「あそびば」で、開催された「エスコートダンス体験会」。同イベントは、東京都をホームタウンとする14のスポーツチーム・団体が、子供たちのスポーツをできる環境、機会をひろげ、東京のスポーツ観戦をもっと楽しくするための活動をしているTOKYO UNITEと、子供から大人までその場ですぐに踊れる「エスコートダンス」を推進するエスコートダンス協会が連携して開催されました。

お手本を見ながらエスコートダンスを練習

エスコートダンスは初めての方でも簡単にできるペアダンス。ペア同士で目と目をあわせ、手と手をあわせて踊ります。今回は、プロ野球の試合前やイニング途中に子供たちと保護者が集まり、参加者同士でペアを作りダンスを習います。はじめは緊張していた様子でしたが、音楽にあわせ習ったダンスを披露する頃には笑顔があふれ、楽しそうに踊っていました。 見守っていた保護者や通りかかった人から自然と拍手が贈られ、イベントに参加した子供たちは笑顔で「楽しかった」との声が聞かれました。

ふたつの団体がコラボレーションした背景には、どのようなストーリーがあったのでしょうか。

――どのような経緯を経て実施に至ったのですか?

TOKYO UNITE事務局の井上さん(以下、井上):昨年10月末に行われた交流会がきっかけでした。その日はディスカッションの時間があり、そのなかでコラボしたいですね、とお話をしていたんですよね。

一般社団法人エスコートダンス協会の野口さん(以下、野口):交流会のあとに私からメールでご連絡して。お話を重ねていくなかで、今回のイベントの形になっていきました。

井上:偶然同じグループだったことがきっかけだったので、もし交流会に参加していなければ、今回のイベントは開催されていなかったと思います……!

本番は笑顔でエスコートダンスを楽しんでいた

井上:野球観戦は、一般的に40~50代の男性が多く来ているイメージがあると思うんです。ですが最近は、子供連れのご家族の来訪も増えてきています。そういった新たな来場客の方々に合わせた取組をしたい、という話をしたことがきっかけでしたね。

野口:スポーツの試合の際、選手と手をつないで共に入場する「エスコートキッズ」があるかと思います。そして私たちは「エスコートダンス」を促進していて。そんな言葉のつながりもあるなかで、ぜひ一緒にお取り組みしたいと感じました。野球観戦に加えて「なにか楽しいことができそうだな」、「ちょっと参加してみようか」、そんな気持ちで家族が楽しめる空間をつくりたいという想いが、今回の開催につながりました。

井上:TOKYO UNITEとしても、スポーツ観戦に訪れた子供たちが、試合会場で安心して楽しめる環境をつくることが重要だと考えています。そのため、スポーツのシーズンの開幕に合わせてコラボイベントを検討しました。交流会直後はちょうどプロ野球のシーズンオフの時期だったこと、せっかくなら「こどもの日」にということで読売巨人軍 さんに相談し、野口さんとも話を進めていきました。

――今回イベントをしてみていかがでしたか?

野口:事前申込受付と当日受付の2つの参加方法があったのですが、どちらの参加方法からも多くのお客様が来てくださいました。事前にホームページを見てイベント参加される方も多かったのは正直驚きましたね。野球観戦をするだけではなく、会場でほかに楽しめるものがあればなにかしたい、そう思われている方も多いんだなと。

会場内に貼られたポスター

井上:当日来訪された方々についてはイニングの間の場内アナウンスでもイベント告知は流していましたので、会場でイベントを知って訪れた方も多くいたのかもしれません。

野口:全体を通して積極的に参加してくれているなという印象でした。子供たちも保護者の方もユニフォームに身を包んでワクワクしている感じが伝わってきましたね。メインは野球を見に来ているので、それを邪魔してしまわないように意識しました。

――こういった、野球会場でのイベント開催はこれまでもあったのでしょうか。

井上:東京ドームに設置されたキッズスペース「あそびば」でのイベント実施は今回がはじめてですね。来場客の導線調整や音響調整が問題ないか。そういった細かい検討も含め、新たな取組として実施することができました。

試合の合間に多くの子供たちが訪れていた、キッズスペース「あそびば」

野口:エスコートダンスを知ってもらう環境としてはもちろん、イベントを通して子供たちがチャレンジする、人前でも緊張せず楽しめる場を提供できたのはとてもよかったなと思います。贅沢な空間でした!

井上:今回の反響次第ですが、TOKYO UNITEに参画しているほかのチーム・団体の試合会場にも広げていけるよう積極的に発信していければと考えていますね。

野口:エスコートダンス自体を知らない方も多かったと思うのですが、今後も来場者同士のコミュニケーションとしてエスコートダンスを活用してもらえると嬉しいです。

――『こどもスマイルムーブメント』を通して実現したイベントですが、今後はどのような取組を検討しているのでしょうか?

井上:私たちには会場として活用できる場がありますが『こどもスマイルムーブメント』参画団体には、空間はないがコンテンツはある、という方々も多くいらっしゃいます。そういった異なる強みをもった団体や企業がコラボレーションすることで、より多くの子供のためになることが創出できると考えています。

野口:そうですね!それぞれの魅力をかけあわせた取組ができればよいですね。

井上:エスコートダンスで交流を深めたあとに、スポーツで別角度のコミュニケーションをとってみる、だったり。いろいろな方法やかたちで、人と関わるきっかけや気づきを子供たちに与えてあげられるプロジェクトを考えていけたらと思いますね。

野口:こどもスマイルムーブメントの交流会でほかの分野の専門家の方々と関わることで、私自身も勉強になり、非常に刺激を受けました。

井上:あと、参画している企業、団体の参画理由を知れる環境が増えると嬉しいです。おそらく、会ってみないとわからないですよね。

野口:そうですね。こどもスマイルムーブメントに参画する方々とより密に関われるようになることで、今回のイベントで終わらない、新たな取組が生まれると思います。今回のようなコラボレーションが広がり、子供たちにより多くの体験がを届けられればと思いました。そして東京都こどもスマイルムーブメントに参画し、思いもよらないようなジャンルの企業・団体とコラボレーション出来たことは大きな一歩となりました。ありがとうございました。

――ありがとうございました。

記事の内容は掲載時点の情報に基づいております。

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