掲載日:2024年4月16日
雪印メグミルク株式会社
食育活動を通して「食の大切さと尊さ」「牛乳・乳製品の価値」を伝えたい
社会課題解決を目指す「健土健民」という創業の精神をもつ雪印メグミルクグループ。「未来は、ミルクの中にある。」をコーポレートスローガンに掲げ、食育活動を通じて、ミルクの持つ無限の可能性を伝えています。 2022年度は約64,000人が受講する「食育出前授業」をはじめとした食育活動について、広報IR部 広報グループの一ノ倉邦正さんと渡邊華与子さんにお話を伺いました。
“子供の成長”に貢献したいという思い
―こどもスマイルムーブメントに参画したきっかけを教えてください。
広報IR部 広報グループ 渡邊華与子さん(以下、渡邊):当社が行っている食育オンラインイベントの情報を見た東京都の担当の方からお話をいただき、『こどもスマイルムーブメント』の取組を知りました。HPや資料を拝見したところ、素晴らしい取組だと思いましたので、ぜひ協力させていただこうと参画を決めました。
―参画してから変化はありましたか。
渡邊:当初はコロナ禍だったこともあり、オンラインによる発信を強化している時でした。夏休みに「オンライン自由研究」というイベントを行ったのですが、保護者の方から「自由に外出できない夏休みの中で、貴重なイベントになりました」というご感想をいただき、とても印象に残っています。
また、行政機関と協働して子供に特化したイベントに取り組むことで、お子さんがより元気に健やかに育つために、私たちも何かできないかという思いが強くなりました。
―こどもスマイルムーブメントに対してどのような期待を持っていますか。
広報IR部 広報グループ 課長 一ノ倉邦正さん(以下、一ノ倉):今後は対面での食育出前授業やセミナーが活発になるのではないかと考えています。実際に商品を食べていただき、美味しさに気づいていただくような体験型イベントを開催していけるといいですね。 こういった取組が広がっていけば、食育の活動もより裾野が広がり、新しい出会いや視点も得られるのではないかという期待を持っています。
命の恵みである“ミルク”を学ぶ、そして感謝する食育出前授業
―現在実施している食育活動について教えてください。
渡邊:小中学生向けに学校の授業をお手伝いする『食育出前授業』を行っています。これは、各小中学校に私たちが伺い、給食での牛乳の役割や、牛乳・乳製品が成長に大切な食品であることをお伝えする授業です。
一方的に伝えたり、こちらから答えを提示したりするのではなく、子供たち自身が考えられるようアクティブラーニングを取り入れています。例えば、「牛乳を飲み残した場合、牛乳はどこにいくと思う?」と質問した時には、「川を汚す」と答えたお子さんもいらっしゃいました。その姿を見たことは、子供たちは自ら学ぼうとしていて、きちんと理解しているということを実感する機会になりました。一方で、「お乳が搾れなくなった乳牛は最終的にどうなると思う?」と質問した時に「森に帰る」という子供らしい答えが出てくることもありましたね。
一ノ倉:また、2024年4月からは、主に小学5〜6年生を対象に、酪農を理解いただけるようなプログラムをスタートします。これは日本の第一次産業を学ぶ社会科の授業等に取り入れられる内容となっています。
―この取組(食育出前授業)をはじめたきっかけについて教えてください。
渡邊:給食の牛乳を届けている学校の先生から、牛乳の飲み残しを減らしたいという相談を受けることがありました。メーカーとしてできることは、ミルクが子供たちの成長に必要なたんぱく質やカルシウム等の栄養を豊富に含んでいることを伝えたり、母牛からの命の恵みを私たちが分けてもらっていることに子供たちが感謝する気持ちを持ってくれるよう何かお手伝いができたらという思いからでした。
身近なミルクを通して食の大切さ、感謝する気持ちが子供たちに理解され、伝わるよう工夫を重ねて約15年続いているプログラムを今後もブラッシュアップしていくことが大切だと思っています。
―食育出前授業の特徴を教えてください。
渡邊:当社の食育担当者の約8割は栄養士か、管理栄養士で、皆、ミルク愛が強く、子供たちにミルクの美味しさ、すばらしさを伝えたいという情熱を持っています。おかげさまで、子供たちは笑顔で楽しんで授業に参加してくれています。
―今後の展望などを教えてください。
渡邊:当社の食育出前授業は、文部科学省の学習指導要領を参考に組み立てています。子供たちがどういうことを知りたいか、どういうアプローチをしたら伝わるかなど、学校の先生にもご意見をいただきながら、プログラムを育ててきました。
今後はオンラインも活用し、今まで行けなかった地域でも授業を行って、現地まで来られない人にも学んでいただけるようなプログラムを作りたいと考えています。
食育出前授業を通した繋がりを活かしたい
―他企業・団体様とのコラボレーションのご意向はありますか?
一ノ倉:牛乳・乳製品は、いろんな食品と組み合わせて飲んだり食べたりできる食材です。他の食品メーカー様とコラボレーションできたら面白い取組ができるのではないかと考えています。
地域ならではの食材を使って、オリジナルメニューの開発を企業・団体様とのコラボレーションで行うことで食育の裾野がより広がっていくのではないかと思います。
私たちは、食育出前授業等を通して、子供たちと出会い、繋がりを持っています。これを活かしていきたいので、ご興味のある企業・団体様はぜひお声掛けください。
―子供たちへのメッセージをお願いします。
渡邊:牛乳・乳製品には、成長期に必要な栄養素であるカルシウムやたんぱく質がたくさん含まれています。 土日など給食がない日には、カルシウムが不足しがちになるというデータもあります。成長期には毎日カルシウムなどの栄養をとっていただきたいので、お休みの日にも牛乳を積極的に飲んでください。 酪農家さんにとっても、乳製品をたくさん消費してもらうことがとても嬉しいことなんです。 もし、近くに牧場があったら、ぜひ牛さんに会いに行ってください。
東京都の近くでしたら、横浜市に「こどもの国」の牧場があります。乳搾り体験ができたり、動物と触れ合ったりできますので、ぜひ遊びにきてくださいね。
―ありがとうございました。
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