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東京都

  • 職業体験

掲載日:2025年12月18日

Sustainable Food Asia 株式会社

地球と体にやさしい新しい食!?今世界で注目されるサステナブルフードとは?

日本や東南アジアの企業と協力し、サステナブルな食材を開発、製造、輸入するSustainable Food Asia株式会社。現在、シンガポールやマレーシアなど東南アジア諸国では、サステナブルな食産業を支えるためのフードテックベンチャーが数多く生まれており、 Sustainable Food Asia株式会社ではこれらの企業が生み出す新規素材と日本の企業が持つ技術を掛け合わせ、次世代へと繋がる持続可能な食産業の基盤構築を目指しています。企業のマッチングだけでなく、サステナブルフードに関するアイデアやサービスを展示するSustainable Food Museumの運営のほか、新食材を使った飲食店のメニューや新商品の開発も手掛けるなど、その事業領域は広がり続けています。

今回は、「未来をつくる“食”の仕事体験!」と題して、サステナブルフードに関わる仕事を体験できるプログラムを開催。サステナブルフードって?どこで提供されているの?どんなメニューがあるの?そんな疑問を解消し、食を通じて未来に想いを馳せる2日間に密着しました。


【職業体験のスケジュール】

●1日目
①サステナブルフードについて学ぶ
②カフェの運営体験
●2日目
新メニューを開発して提案


持続可能なフードシステムを実現するためには?実際に期間限定メニューを考えました!

8月28日・29日にSustainable Food Museumにて実施された、今回の職業体験プログラム。食を取り巻く社会課題の解決現場に飛び込み、 Sustainable Food Museumの見学やカフェの運営体験、期間限定メニューの考案を通して、未来の“食”について考えました!

【参加した中高生の皆さん。職業体験を実施したカフェの前での1枚】

1日目

1日目は、Sustainable Food Asiaの取組についての説明を受けるところからスタートしました。説明を通じてサステナブルフード業界への理解を深めた後は、Sustainable Food Museumを見学し、サステナブルフードに関する新たなアイデアやサービス、商品について学びました。見学した中高生からは、「こんなに色々な会社が、サステナブル社会の実現に取り組んでいるんだ!」と驚きの声が上がっていました。

その後は、併設されているカフェの運営体験を実施。お客様から注文を受けたり、ドリンク作り、商品の配膳、商品の説明などを体験しました。中高生たちは「焦ったけど楽しかった!」「カフェで働く人の大変さを学んだ!」など、皆さん仕事の楽しさと難しさを味わい、働くやりがいを実感できたようでした。

最後の振り返りでは、体験中に発見した「お店の素敵なところ」を発表。「店員さんが優しくて笑顔が素敵だった!」「環境に配慮したメニューを豊富に揃えていることが凄い!」など、それぞれが感じたお店の魅力を発表し合い、1日目は終了しました。

【Sustainable Food Museumを見学する様子】

2日目

2日目のプログラムは、1日目に学んだサステナブルフードに関する知識の振り返りからスタート。中高生たちは、1日目のプログラム後に家族と話したことなども踏まえながら、学んだことや感じたことを共有し合いました。

その後は、『新メニュー開発』を体験。フルーツミートを使ってアレンジしたベトナム料理「バインミー」に合う新しいソースを作りました。社員の方と相談しながら様々な調味料を混ぜ合わせ、フルーツミートに和えるソースを考えていきます。「どんなメニューが身体に優しい?サステナブル?」 「ランチで提供するにはどんな味がいいかな?」 「SNSで映えそう?」など、お客様のことを考えながら相談し、ソース作りと味の確認を繰り返して完成させました。「美味しかったら9月からカフェで提供する期間限定メニューに採用!」という社員さんの計らいもあり、中高生の目は真剣そのものでした。

最後に、中高生が考えた新しいソースを社員の皆さんにプレゼンしました。「フルーツミートの苦みを消すために、マヨネーズを採用しました。」「ランチに利用されるお客様が多いと思ったので、ニンニクは入れないことにしました。」「新メニューの宣伝では盛り付け・断面・使用しているサステナブルフードを写真付きでSNSに投稿します。」など、メニューの狙いや味のこだわり、宣伝方法などを熱量たっぷりに伝えました。社員の方にこのソースを使った試作品も作っていただき、みんなで試食することに。カフェで働く皆さんからも「美味しい!」という感想をいただいたことに加え、なんと、中高生が考案したこのメニューは、9月から期間限定でカフェメニューとして提供されることに決定!「絶対家族と一緒に食べに来ます!」と、それまで緊張していた中高生たちにも大きな笑顔が溢れ、2日間の職業体験は終了しました。



Sustainable Food Asiaの職業体験に参加した中高生の声

職業体験終了後に、参加した中高生3人に感想をお伺いしました。

─職業体験に応募した理由を教えてください。

Aさん:私は旅行に行くことが好きで、ホテルやお店で接客をしてくださる店員さんの丁寧な姿に憧れていました。同じく接客業であるカフェにも興味があり、カフェの仕事や働き方を知れる今回のプログラムに参加しました。
Bさん:私は学校のゼミ活動で食材や食品輸送、食品ロスなどについて学んでおり、サステナブルフードに興味を持っていました。そこで、今回の職業体験に参加することで、食品に関する知識をより深め、視野をさらに広げたいと思い、参加しました。
Cさん:私は海外や国際的な仕事に興味があり、国際的な知見や知識を深めるために、各国と連携しているSustainable Food Asiaさんの職業体験に参加しました。また、英語が得意で、料理教室にも通っている私にとってピッタリな体験だと思ったことも、応募した理由です。

【カフェの運営体験をする様子】

─職業体験で一番思い出に残っていることを教えてください。

Aさん:新メニューのソース作りやカフェの運営体験などを通じて、サステナブルフードに関する仕事を体験でき、新しい発見が多かったです。担当してくださった社員の皆さんは、私たちの将来の可能性が広がるように手厚くサポートしてくださって、とてもありがたかったです。
Bさん:ソースの調合が印象に残っています。新メニューを開発することは人生で初めてで、なかなかできることでもないので、とても楽しかったです。お客様の笑顔を想像しながら、試行錯誤したこの体験はずっと忘れないと思います。
Cさん:私はカフェの運営体験が印象に残っています。接客業に憧れはありましたが、アルバイトもしていないので、仕事をするのは初めてでとても緊張しました。お客様も店員さんも温かく迎えてくださり、良い思い出になりました。

─職業体験を通じて学んだことを教えてください。

Aさん:今回の職業体験で、カフェの運営、新商品の開発など、大人になって仕事をするにはたくさんの知識と経験が必要なんだと実感しました。将来働く日がくるまでに、食やカフェに関する知識をもっとつけていきたいと思いました。
Bさん:サステナブルフード業界や食に関する研究について学ぶことができました。いろいろな会社が関わって食や環境に関する課題を解決しようとしていることを知り、驚きました。サステナブルフードは、今まで知らなかった分野なので、これからは日常生活の中でも注目してみるようにします。
Cさん:職業体験を通じて、人との接し方・コミュニケーションの大切さを学びました。職業体験を実施してくださった社員の皆さんは、丁寧に説明をしてくださり、私たちの行動を褒めてくださる方ばかりで、皆さんの温かさに感動しました。 「ナイス!」って言ってもらえて、自分に自信がつきましたし、私も周囲の方をポジティブにできるような人になりたいと思うようになりました。

─職業体験に参加して良かったと感じることを教えてください。

Aさん:働くことの大変さを知ることができました。普段何気なくカフェを利用していましたが、実際に働いてみると、お客様から笑顔をいただくために様々な努力をされていることを知ることができました。同時に複数のことを進行しなければならない場面もあり、難しかったですが、全て対応できたときに社員の方に褒めていただき、嬉しかったです。
Bさん:食・栄養について、知らないことをたくさん学べて将来の選択肢が広がりました。新メニューの開発体験がすごく楽しくて、将来こんな仕事に就くのもいいなと思うようになりました。
Cさん:これまで気づかなかった視点を持って行動できるようになったことが良かったです。カフェ運営では正確なオペレーションを実現するだけでなく、お客様がいかに過ごしやすい空間をつくれるかといった雰囲気づくりにも注力しなければなりませんでした。今後、仕事を始めるまでの間に、同時にたくさんのことを考えられる人になりたいです。

【みんなで意見を出し合い、新メニューの開発に取り組む様子】

─職業体験で得た経験を今後どのように活かしていきたいですか?

Aさん:サステナブルフードの新商品開発では、フルーツミートを試食したのですが、想像以上に美味しくてビックリしました。これまで、食材までこだわってサステナブルについて考えられていなかったので、周囲の人たちにサステナブルフードの美味しさを広めていきたいと思います。
Bさん:正直なところ、職業体験に参加する前は、サステナブルフードという言葉も聞いたことがありませんでした。新商品開発やSustainable Food Museum の見学を通じて、新しい食材やサービスに興味がわいたので、自分でも調べて積極的に食べるようにしていこうと思います。
Cさん:サステナブルやSDGsというと、一部の意識の高い人だけのものかと思っていましたが、職業体験をしたカフェでは、メニューの一つひとつに工夫を凝らし、一般のお客様にも魅力的に、わかりやすくサステナブルフードのご案内をされていました。私も周囲の方が知らないものについて話すときは、内容を噛み砕き、わかりやすい言葉で説明するようにしようと思うようになりました。



サステナブルフードの魅力とベンチャー企業ならではのスピード感を知ってほしい~Sustainable Food Asia~

私たちSustainable Food Asiaは世界と日本の企業をつなぎ、サステナブルフードの魅力を発信すべく活動しています。しかし、サステナブルフードはまだまだ日本で定着していません。サステナブルフードについてより多くの人々に知っていただくには、何事にも関心が高く、これからの日本を担う若手の力が欠かせません。中高生の皆さんには実際に食材を見て、触れて、興味を持っていただきたいと考え、今回の職業体験事業に参加しました。また、当社はまだまだベンチャー企業です。それゆえに意思決定のスピードがはやく、新しいことにどんどんチャレンジできる環境があります。そんな企業の風土を感じていただき、中高生の皆さんに少しでも成長のための刺激を与えることができればと考えて、今回はサステナブルフードの説明・カフェ店員体験・ディスカッション・メニュー開発と様々なプログラムをご用意しました。ご参加いただいた中高生の皆さんは、サステナブルフードに関心を持って話を聞いてくださり、体験活動にも前向きにチャレンジしてくださりました。真剣な眼差しで一生懸命取り組む中にも、楽しそうな表情が見受けられ、最後には「自分たちの可能性が広がった」というお声もいただき、私たちも「実施できて本当に良かった」と、嬉しい気持ちになりました。

【今回のプログラムを担当してくださった、菅さんと鈴木さん(左から)にお話を伺いました】

Sustainable Food Asia は、『地球と身体にやさしい新しい食のスタンダードを創造する』をビジョンに、様々な企業や自治体、国と関わりながら、持続可能な食産業の基盤作り・システムの創出に取り組んでいます。職業体験に参加してくださった中高生の皆さんをはじめ、この記事をご覧になっている皆さんも、日常生活の中でサステナブルフードに関わる機会は少ないと思います。しかし、毎日の食事は生きるうえで欠かせないもの。皆さんも1日3食、自分で選び、口に運んでいるかと思います。その食事に少しだけ意識を向け、何を食べるか、食を通じて未来の社会に貢献できないか、一度考えてみていただきたいです。その想いが子供たちの未来を明るくすることに繋がると私たちは考えています。今回の職業体験を通じて、サステナブルフードについてはもちろん、子供たちの未来のために活動する大人がたくさんいることが伝わり、新しい食のスタンダードが確立した未来を皆さんと一緒に過ごせることを願っています。

記事の内容は掲載時点の情報に基づいております。

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