中高生による取材記事
掲載日:2025年12月18日
株式会社みずほフィナンシャルグループ
※この記事は中高生リポーターが作成しました。
金融を通じて社会をよりよく——みずほが目指す社会の姿を感じた職業体験
株式会社みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほ)では、グループ内に銀行、信託、証券、資産運用などのさまざまな金融サービスがあります。今回行われた2日間の職業体験と取材の様子を皆様にお届けします。
【職業体験のスケジュール】
●1日目
①支店で銀行業務を体験(東京中央支店)
②フィナンシャルグループの概要、銀行の三大業務(預金・貸出・為替)について学ぶ
③企業の社長になったつもりで資金調達の流れを体験
●2日目
身の回りの課題をビジネスに変えるスタートアップのビジネス提案を体験
1日目
①支店で銀行業務を体験しました(東京中央支店)
暮らしを支える銀行の役割を知る
大手町駅前交差点の北角に建つ38階建ての大手町タワーで、みずほの職業体験がスタートしました。最初にガイダンスで2日間の流れを確認し、 参加者同士で自己紹介を行いました。その後は丸の内タワーに移動し、1887年創業のみずほ銀行東京中央支店を見学しました。ここでは口座開設の流れや接客マナーを学び、社員の方に直接取材も行いました。口座開設の際は、「緊張しているお客様も多いので、はい・いいえで答えられる質問を心がけている」との話を聞き、効率よく業務を進める工夫があることを知りました。また、犯罪などの抑止のためにも、本人確認が重要な仕事であることも学びました。
②みずほフィナンシャルグループの概要、銀行の三大業務(預金・貸出・為替)について学びました
その後、大手町タワーに戻り、銀行の仕事やみずほの企業理念などについて講義を受けました。銀行の三大業務である「預金・貸出・為替」についての説明を受け、銀行が、「お金を使わない人・会社から、お金が必要な人・会社にお金を橋渡しする役目」を果たしていることを知り、人々の暮らしを支える大切な存在であることを認識しました。「変化の穂先であれ」、「ともに挑む。ともに実る」、「みずほは、フェアでオープンな立場から、時代の先を読み、お客さま、経済・社会、そして社員の豊かな実りを実現する」という三つから構成された企業理念は、社員のみなさん一人ひとりの言動からも感じられ、みずほの大切な考え方なのだと伝わってきました。
③企業の社長になったつもりで資金調達の流れを体験しました
グループに分かれ、起業を想定した創業計画書の作成
その後は、4人1組のグループごとにベーカリーショップを起業する設定で、創業計画書を作成するワークショップを行いました。 私たちのチームは、「学生に人気のキャラクターパンで支持を得て、のちに幅広い種類のパンを展開する」という戦略を立てました。
計画書を基に社員の方を融資担当者と想定して企業相談を行い、融資審査にも挑戦。審査が通った瞬間は、チーム全員が安堵したものの、同時に資金調達の難しさを実感しました。
2日目
身の回りの課題をビジネスに変えるスタートアップのビジネス提案を体験しました
2日目は始めに、みずほ銀行執行役員の金田さんによる「身の回りの課題をビジネスに変えるスタートアップ体験」という講義を受けました。「スタートアップ」とは、新しいビジネスで急速な成長を目指す企業のことです。不十分な資金体制からスタートすることが多いスタートアップですが、「困難を乗り越えてこそ成功できる。その先に待つ大きな夢の実現が魅力」と、金田さんは話します。
私たちの新ビジネスの提案が高評価を獲得
その後は、チームごとにスタートアップとして立ち上げる新ビジネスを想定し、身近な課題を箇条書きで出し合い、解決策を考案するというワークショップを行いました。
夜0時までに就寝するとポイントが貯まり商品と交換できる「朝活ポイントアプリ」や、キャッシュレス社会の課題に着目した「支出を可視化するアプリ」など、中高生の目線から考えられた提案が次々と生み出されました。
全チームの提案を審査した社員の方からは、「具体性がとてもある」と高い評価と、「ゲーム感覚を取り入れると利用者が増える」などのアドバイスを受けました。銀行業務の理解だけでなく、ビジネスをつくる面白さや難しさを肌で感じる貴重な体験が詰まった2日間となりました。
(文・猪股さん)
中高生リポーターによるインタビュー取材
職業体験終了後、私たち3人が取材を行いました。
ご協力いただいた方
株式会社みずほ銀行 常務執行役員 社会・産業基盤インダストリーグループ長 北山さん
■「顧客や社会に寄り添い、価値を提供する」みずほの精神
―猪俣さん:
みずほフィナンシャルグループの経営方針や強みは何ですか?
北山さん:
みずほフィナンシャルグループの経営方針や強みは大きく分けて四つあります。一つ目が「資産所得倍増に向けた挑戦」。二つ目が「日本と世界をつなぐ事業の加速」。三つ目が「日本企業の競争力強化」。四つ目が「顧客利便性の徹底追求」です。この四つを通して、お客様にみずほの価値をアピールしていきたいと思っています。四つ目の顧客利便性の徹底追求については、アプリの利便性の追求や、社会との関わり方が密になっています。
―木皮さん:
金融業界内で、他のグループとの差別化はどのように図っていますか
北山さん:みずほの成長戦略である、すごく便利に感じてもらうこと(「顧客利便性の徹底追求」)や、みなさんの資産を大切にして成長させること(資産所得倍増に向けた挑戦)、そして企業を一生懸命応援すること(「日本企業の競争力強化」)、世界の架け橋になる(「日本と世界をつなぐ事業の加速」)ということを、グループ全体でひとつにまとめ、幅広いサービスと組み合わせて顧客に提供することで、他のグループにはない総合的な強みを活かして、差別化しています。
―松崎さん:
お客様へ融資をおこなう際に、大切にしていることは何ですか?
北山さん:お客様からの「志」を大切にしています。「志」とは、事業を興す際の動機のことで、お客様には融資を受ける事業で何を成し遂げたいのかをご説明いただき、それに私たちが共感できるかを大切にしています。また「志」に会社の歴史の長さは関係ありません。お客様がスタートアップ企業でも、変わることはありません。スタートアップ企業は、事業が軌道に乗るまでに膨大な赤字を覚悟しなければならないことが欠点です。しかし、その赤字を乗り越えた先には、スタートアップ企業にしか成し遂げられないビジネスストーリーがあります。今後も様々なお客様の「志」を実現するお手伝いをしていきたいですね。
―松崎さん:
銀行はどのように利益を得ているのでしょうか?
北山さん:
みなさんにとって、一番分かりやすい銀行の業務内容は、お客様からのお金のお預かりかと思います。ですがお話したように、融資やその他にも銀行としては事業先それぞれが活躍できるように、経営方針面や金銭面を通して援助していきます。
―猪俣さん:
みずほフィナンシャルグループで、働く上でのやりがいとは何ですか?
北山さん:
まずは「自由度の高さ」だと思います。行動の中心である革新・専門性・俊敏性・協働・主体性を意味する「IPACE」に沿っていれば、ある程度自由に挑戦することができる環境が、みずほフィナンシャルグループにはあります。そして、顧客や企業が抱える多様な課題に接することで、自分自身も幅広い学びを得ることができます。
―木皮さん:
北山さんが中高生時代に熱中していたことについて教えてください。
北山さん:部活動のバレーボールに熱中していました。毎日の練習や試合で忙しく、疲れることも多かったですが、その時は「大変さ」よりも「夢中になれる楽しさ」のほうが勝っていて、どんなに疲れていても何かに本気で取り組めたことが、財産になっています。だから、中高生の皆さんにも、勉強でも部活でも趣味でも構わないので心から熱中できるものを見つけてほしいです。
―木皮さん:
最後に、中高生へのアドバイスをお願いします。
北山さん:まずは「日常に興味を持つこと」が最も大切だと思います。たとえば、上下水道や物流の仕組みは当たり前に存在しているように見えますが、その背後には多くの人々や組織が関わっていますよね。誰かが作り、誰かが運び、誰かが利用することで社会は成り立っています。その仕組みを理解することは、お金の流れや経済全体を理解する第一歩になります。身近で興味を持った出来事や疑問を大切にすることは金融や経済の理解につながります。ぜひ今日からでも、意識してみたら良いかもしれません。
―お忙しい中、取材にご協力いただきありがとうございました!(松崎さん、木皮さん、猪俣さん)
みずほフィナンシャルグループの職業体験・取材に参加した中高生リポーターの声
*五十音順
(猪股さん)
今回の取材を通して、経営方針や「5つのバリュー」など、働く上で大切にしている考え方を知ることができました。特に「学生時代に何かに熱中することが今につながる」という言葉が心に残りました。職業体験では、資産管理の重要さを学び、グループワークではキャッシュレス決済の使いすぎを防ぐアプリを提案しました。チームで意見を出し合いながら課題解決を考えるのは新鮮で、楽しく学ぶことが出来ました。銀行の仕事はお金を扱うだけでなく、人や社会の課題に向き合い価値を生み出すことだと感じました。今回の経験を人生の財産として、これからの学びに活かしていきたいです。
(木皮さん)
ワークショップでは、お金がどのように世の中で回っているのか理解できました。私たち中高生にとって銀行は、普段あまり接点のないものと感じていましたが、実は社会に深く関わっていて、多くの人が必要としているものだと分かりました。また、スタートアップ起業などに融資をして支援するのは、社会をより良くしたいという思いからだと知りました。実際に様々な企業が融資を受けることによって事業を成功させ、社会の役に立っていることを知り、銀行の仕事の意義の大きさを実感しました。
さまざまなことへの挑戦を応援するみずほの企業姿勢が、より良い社会に繋がっていくのだと感じました。 グループ全体を一つにまとめ、幅広い分野で顧客の期待に応えていることも、とても印象的でした。 そして、中高生のうちから身の回りのことに目を向け、お金の流れを理解することが重要だと分かりました。そうすることで、社会や経済が垣間見えてくると教えてもらいました。
最後に、部活動や勉強など熱中することを見つけると、必ず将来役に立つという言葉が印象に残りました。その言葉を胸に、日々の小さな努力や挑戦にも全力で取り組み、失敗を恐れず経験を積み重ねることで、自分自身の可能性を広げていきたいと思います。
(松崎さん)
今回の職業体験では、実際に営業している銀行の見学や銀行の役割、スタートアップ企業についての講義や起業の際の融資のシミュレーションなど、他ではできないような貴重な体験をさせていただきました。実際に営業している銀行では、普段は立ち入ることのできないような裏側まで入らせてもらったことが記憶に残っています。
途中で挟まれる講義も興味深く、銀行の預金以外の役割や融資についての話、スタートアップ企業の話も聞くことができました。その時に、担当の方が「初期の赤字を覚悟して強気で経営を進めるスタートアップ企業の 特性上、無限の可能性がある」という話をされていたのが強く記憶に残っています。
また、インタビューをさせていただいた北山さんは、多くの知識があって、様々なことを考えている方でした。私が伝わりづらい質問をしてしまったときも、すぐに意図を汲んで答えてくださり、頭の回転の速さ、視野の広さに驚かされるばかりでした。また話もわかりやすく、難しい単語が登場する話でも、私達にわかりやすいようにお話をしてくださいました。
そして、私が一番楽しかったのは、2日目に行ったスタートアップとして立ち上げる新ビジネスについて考えるワークショップです。この活動は「どのように『奉仕活動』から『お金をもらう仕事』に切り替えていくか」が鍵でした。
私達は「お金を預けたい人」をターゲットに据えたアプリの制作を目指し話し合いを重ね、さまざまな意見が飛び交いました。その結果、預金以外の豊富なサービスをアプリ1つで提供するということで、お金を預けてもらおうという話になりました。
ひとつの目標に向かってみんなで真剣に議論するというのは、私にとって貴重な体験でした。今回の話をするならば、利益の出し方や割合はもちろん、広告費や事業が軌道に乗るまでの維持方法など、自分では思いつかないような様々な視点を得ることができました。
今後は、今回得たような様々な視点を忘れないように日々を過ごしていきたいと思います。
記事の内容は掲載時点の情報に基づいております。
紹介した企業・団体
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株式会社みずほフィナンシャルグループ
- 住所
- 東京都 千代田区大手町1丁目 5番5号
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