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東京都

  • 子供の成長応援

掲載日:2025年1月28日

株式会社アドバコム

「子供たちの将来に役立つ何かを残したい」という想いのもと「エコチル」を創刊!

学校や家庭でのエコライフ推進を目的とした「子ども 環境情報紙エコチル」(以下、「エコチル」)を発行する株式会社アドバコム。「エコチル」は3,750校の学校に毎月無料配布しており、全国で約150万人、都内では1,150 校、約50万人の子供たちの元に届けられて います。そんな「エコチル」を発行するまでの道のりと想いについて、代表取締役兼編集長の臼井純信さんにお話を伺いました。

株式会社アドバコム 代表取締役兼編集長 臼井純信さん

「エコチル」が親子のコミュニケーションツールに

―現在実施している子供向けの取組について詳しく教えてください。

代表取締役兼編集長 臼井純信さん(以下、臼井):「エコチル」の発刊がひとつの柱となっています。「エコチル」は2006年に北海道の札幌で創刊し、2013年から東京版もスタートしました。現在は全国で56種類、東京版だけでも6ブロックで内容の異なる「エコチル」を作っていて、1,150校 の小学校を通じて毎月約50万人の子供たちに無料配布しています。

「子ども環境情報紙エコチル」ロゴ

―ブロックに分かれているのは、地域の情報をできるだけ載せるようにしているからでしょうか?

臼井:そのとおりです。例えば、巻頭特集の記事は各地の自治体と連携して、できるだけ学校の先生たちが授業でも活用できるような内容を目指して作っています。また、生物の多様性を学ぶ動物・動物園紹介コーナーでは、各地域の動物園の飼育員さんに寄稿のような形で記事を提供していただいているんですよ。東京では上野動物園さんなどに協力いただいています。

実際の「エコチル」紙面 2024年11月東京版 表紙

―その他、「エコチル」にはどういった記事が掲載されていますか?

臼井:人気なのは「エコワードパズル」というクロスワードパズルのコーナーです。クロスワードパズルを解くとキーワードが出てきて、プレゼントに応募ができます。プレゼントにもよりますが、少ないときでも1,000件くらい、多いときでは2,000件くらい、編集部にアンケートと併せてプレゼントの応募が届きます。

―2,000件!すごい数ですね。

臼井:しかも、ちゃんと紙面の感想も書いてくれているんです。子供たちからは「環境問題やSDGsに興味を持つようになった」という声が届くことが多いですね。あと、これはちょっと恥ずかしい話なのですが、とある特集で地域の各地名を紹介したのですが、そのルビ(ふりがな)を間違えてしまいまして。そしたら子供たちから「ここ、違ったよ」という問い合わせがきたこともあります。

―それだけ、子供たちが隅々まで記事を読んでいるということなのかもしれません。

臼井:そうなんですよね。そういった声をいただくと、次からは間違いないようにと編集部も気が引き締まります。保護者の方からは、「『エコチル』があると会話が弾むので、毎月親子のコミュニケーションツールになっています」という嬉しい感想をいただくこともありました。また、配布に協力してもらっている先生たちからは「あの記事を授業に活用しました」という意見が届くことも多くあります。

「エコチル」読者からの声抜粋

―そもそも「エコチル」を発刊しようと思ったきっかけは何だったのですか?

臼井:きっかけは長女を授かったことです。当時は広告代理店の仕事していたのですが、「子供たちの将来に役立つ、よりよい未来になる何かを残したい」という想いが強くなりまして。それで今までの経験も活かして、環境・教育をテーマにした子供たちに向けたフリーペーパーを作ろうと決めました。

そうやって約18年前に創刊した「エコチル」ですが、当時はエコという言葉も今のように浸透しておらず、 一民間企業が作る情報紙を公教育の現場で配布するなんて、まずありえないことでした。それを実現するまでの道のりは大変でしたし、発刊してからも広告を出稿してくれる企業さんがなかなか見つかりませんでした。創刊してから数年は、発行すればするほど赤字でしたね。正直、何度も挫折しそうになりました。

―それでも、続けようと思った理由は何だったのですか?

臼井:それもやっぱり、子供ですね。「自分の子供が小学生になって家に「エコチル」を持って帰ってくるまでは絶対にあきらめない!」という気持ちで作り続けました。実際、自分の子供が「エコチル」を学校でもらって帰ってきたときは、本当に嬉しかったですね。

―そんな「エコチル」を作るうえで、大切にされていることを教えてください。

臼井:質を下げない、高めることにこだわっています。「エコチル」は無料配布ではありますが、だからといってつまらないものだと子供たちが読んでくれません。あとは、あまり興味がなくても子供たちが「エコチル」を手にしてくれるような工夫も考えていますね。例えば表紙はタイトルを大きく載せて、子供たちから集めた公募イラストを掲載するなど、インパクトが残るような作りにしています。全体的にすごくカラフルに仕上げているのも、子供たちが少しでも興味を持ってくれたらという想いがあるから。内容も含めて、さまざまな面で質を落とさないようにすることを大切にしていますね。

同じ志を持ったみなさんとイベントを開催したい!

―こどもスマイルムーブメントに期待することを教えてください。

臼井:さまざまな企業や団体が参画しているので、みなさんとのパートナーシップを築けたらなと思っています。

―他企業・団体とどんなコラボレーションをしてみたいですか?

臼井:例えば「エコチル」での紹介、またそれだけにとどまらず社会にインパクトを与えられるような情報発信を一緒にやっていきたいですね。 そして、もっとイベントを開催したいです。同じ志を持ってこどもスマイルムーブメントに参画されている企業・団体さんと、環境・SDGsをテーマにした親子向けイベントなどができると嬉しいですね。

親子で楽しめる環境情報誌「エコチル」

―最後に、子供たちへのメッセージをお願いいたします。

臼井:「環境問題」と聞くととても大きなことのように感じてしまい、自分たちがやってもやらなくても変わらないという気持ちになってしまうかもしれません。ただ、一人ひとりの小さな取組がコツコツと積み重なることで、大きな力になると僕は信じています。何をすればいいのかよく分からないという方は、ぜひ「エコチル」を読んでみてください。自分たち の行動が自分たち 、そして地球の未来を変えるということを、これからも発信し続けていこうと思っています。

―ありがとうございました!

記事の内容は掲載時点の情報に基づいております。

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