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東京都

コラボレーション活用事例

掲載日:2026年3月30日

株式会社Oh My Family×一般社団法人りむすび

こどもスマイルムーブメントに参画する多様な企業・団体の交流会「MEET UP!」での出会いをきっかけに、様々なコラボレーションが実現しています。今回お伝えするのは、様々な要因から社会的に孤立してしまった家族を支援する2社による、オウンドメディアへの相互出演による発信を内容とするコラボレーション事例です。



(左)Oh My Family 共同代表 加治木さん (右)りむすび 代表 しばはしさん

「家族のあり方の変化」にどう向き合う? 第三者目線の大切さを伝えるコラボレーション

――交流会に参加した理由と、コラボレーションに至った経緯を教えてください。

 

Oh My Family 共同代表 加治木さん(以下、加治木):私は日ごろ、子育てや家族の中で起こる悩みごと解消のサポート事業を行っています。また、そうした悩みをテーマにゲストと語り合うポッドキャスト番組「オーファミラジオ」も運営しています。
事業で協力し合える企業やそれぞれの領域で課題解決に取り組まれているエキスパートとの出会いを期待して交流会に参加しました。その交流会の中で、離婚後に子供のふたり親としての新しいパートナーシップを築く「共同養育」の支援を行うりむすびさんに出会い、家族のあり方の変化に寄り添う企業姿勢に共感するとともに、その独自の事業内容に惹かれました。もっと深く知りたい、広めたい――そのような思いから、すぐにラジオ出演のオファーをしたことがコラボレーションのきっかけになります。


りむすび 代表 しばはしさん(以下、しばはし):私たちはこどもスマイルムーブメントが立ち上がった当時から参画しています。こどもスマイルムーブメントの活動を通じて素敵な企業・団体との出会いが多くある一方で、コラボレーションのハードルが少し高く、もっと気軽でカジュアルなコラボレーションが増えてもいいのではという思いがありました。
今は「どのように社会に貢献するのか」という理念や主体的な姿勢が、これまで以上に問われる時代で、そうした考えやメッセージを発信する企業・団体も珍しくありません。りむすびも、子どもがいるご家庭での離婚にまつわるお悩み相談について対談形式も交えて発信している「しばはし聡子の離婚お悩み相談室」をVoicyで運営しています。りむすびの企業理念との親和性が高いOh My Familyさんからの出演オファーを受けて、すぐに「私たちのVoicy(音声配信プラットフォーム)にも出演してください!」と逆オファーをする流れになりました。互いのステークホルダーに向けて事業認知を高め合いながらリレーション構築を目指す、そのような形で今回のコラボレーションが実現しました。


加治木:202512月中旬ごろの交流会でりむすびさんに出会いました。年明けの1月中旬にはオーファミラジオを3本分収録し、3月中にすべて公開するタイムラインでオファーしました。十分スピーディだと思っていましたが、りむすびさんのVoicyは同日に収録して翌日にすぐ公開するとのことで、行動力の速さに驚かされました。

 

しばはし:丁寧に準備・編集して質の高いアウトプットをするのも大切ですが、100%のクオリティを求めすぎると、それ自体が運営負荷になって持続的な活動が難しくなりがちです。今回ちょうど第400回の記念回だったのですが、重視したのは「対談から生まれる驚きや化学反応」がしっかりと感じられるものになっているかどうか。もちろん誰かを傷つける内容にならないよう配慮していますが、視聴者にしっかりと熱量を伝えること、そしてスピードと気軽さを両立できるよう心がけていました。

 

加治木:コンテンツをつくる上では、事前に相手をしっかりリサーチすることも大切です。一方で、自由なやり取りの中でこそ思いがけない方向に展開し、ポジティブな化学反応が生まれることもあります。「適当力」とでもいうべき、つくり込みすぎないバランス感覚をお互い大切にしていたのも、コラボレーションがスムーズに実現した要因のひとつでした。


ポッドキャスト番組「オーファミラジオ」に2社が出演している様子

――コラボレーションはどのような内容になりましたか。

 

加治木:お互いの事業についてインタビューしていく中で、それぞれの起業への想いやルーツなどが深掘りされ、なぜこうした事業が社会に必要なのか、社会をどのように変えていきたいかなどより深く理解できたと思います。
私たちは「多様な子育てのあり方に触れてもらい、子育てに希望をもってほしい」という気持ちでOh My Familyを運営しています。ただ、夫婦間のパートナーシップについての質問も多く寄せられます。
揉めない夫婦の特徴や、離婚に至るパートナーシップとそうでないパートナーシップのあり方の違い、コミュニケーション改善の方法など、共同養育コンサルタントに関する豊富な実績を持つりむすびさんの知見に触れたことで、夫婦関係の問題への解像度が格段に上がる配信ができました。

 

しばはし:私は加治木さんの起業のルーツを深く聞けたのがとても印象的で、オフレコで伺ったその話を収録するために、あえてその場で収録枠を追加・拡大させてもらったほどでした。

 

加治木:私自身、両親が離婚した経験があり、幼少期から家庭内で感じていた“居心地の悪さ”が起業のルーツになっています。家族とはそういうものだと思い込んでいた折、ふと遊びに訪れた友達の家庭での「両親の仲がいい」「父親と子が冗談を言って笑い合っている」「テレビを観ながらみんなで楽しくご飯を食べている」といった日常風景に触れて驚いたのです。自分の家庭の価値観が絶対ではないことを知り、徐々に希望を持てるようになりました。

 

しばはし:Oh My Familyさんでは、管理栄養士さんや保育士さん、スクールソーシャルワーカーさんなど、子育てにまつわる専門家にLINEで気軽にアドバイスをもらえるサービスを提供されています。そうした第三者との関係を持つことで、家庭の外にある価値観を取り込みやすくなるように体験が設計されていて、原体験がまさにそのまま事業のコンセプトになっています。
企業を知る上でも創業者を深く知ることはすごく大事だと改めて思いましたし、これはコラボしてこそ知れたエピソードでもあったので、やはりこうしたカジュアルなコラボレーションも重要だと感じました。
また、私たちのフォロワーの中には別居婚をされている親御さんから「感動して涙が出そうになった」というコメントなども寄せられ、家族のあり方に対して悩みながらも前向きに試行錯誤している方々から大きな共感が集まり、事業認知をお互いに高め合う効果も実感しています。


コラボレーションをきっかけに密接な協働へ




――コラボレーションを経て、両社は今後どのような協働を展望されていますか。

 

加治木:ユーザーから夫婦間のパートナーシップや離婚についての専門的なお悩みが寄せられた際に協力いただきたいですね。また、こうしたニーズの高いテーマを設定して、今後はコラボセミナーやワークショップなども開催したりしていけたらなと。

 

しばはし:様々な分野のエキスパートを揃えられているOh My Familyさんと深くつながれたことで、りむすびのユーザーが抱える悩みに対しても、多様なリファレンスを得られるようになりました。一方で、私たちが専門家としてOh My Familyさんのユーザーの受け皿になれるケースもあると思います。お互いの相談者が、頼れる選択肢のひとつとして互いを活用していってもらえるとよいですね。

 

加治木:今回のコラボレーションを通じて改めて感じたのは、両社とも「子供が幸せでいられるために、まず親が満たされていることが大切」という共通した考えをもっていることでした。親に余裕がない、親がハッピーでいられない状況というのは、いくつかの社会的背景があります。
例えば、ママ友などには話しづらいリアルな悩みを打ち明ける場所が不足していたり、子育ての常識そのものが旧来のままで、現代の家庭のあり方との間に歪みが生じていること。子育てをめぐる社会構造の中に、そうしたボトルネックが存在しているのではないかと思っています。りむすびさんとの協働を通じて、こうした構造的な課題にも少しずつアプローチしていけたらと考えています。

 

しばはし:学校に通う子供たちのうち、決して少なくない割合の子供たちが家庭内で何らかの課題を抱えていると言われています。ただ、いわゆる虐待や“毒親”のように分かりやすい形で問題が表面化するケースばかりではありません。だからこそ周囲から理解を得にくく、加治木さんのように一人で抱え込んで苦しんでしまうケースも多いです。親の顔色をうかがうばかりでなかなか自分から声を上げられない子もいる中で「もっと自分を大事にしていい」「自分が人生の主人公であっていいんだよ」という投げかけは続けていきたいですね。そういう意味でも、今回のコラボレーションのようにメディアを通じて発信していくことには意義があると感じています。

 

――最後に、コラボレーションを検討中の企業・団体の方に向けてメッセージをお願いします。

 

しばはし:私たちのようなサービス提供が中心の企業は、モノを起点にしたコラボレーションは実現が難しいですが、今回のようにインタビューを通じてお互いを知っていくようなカジュアルなコラボレーションであれば、気軽に取り組める企業・団体も多いのではないでしょうか。企業理念の共通点や事業内容への関心、共通の知り合いを辿ってみるなど、きっかけは意外と身近なところにあると思います。

 

加治木:事業にかける想いさえ共感できれば、人はつながれますよね。家族の孤立化しかり、個社だけではなく多様なセクターが連携して解決に取り組む重要性はこれからさらに高まっていくでしょう。支援者間の継続的なネットワーキングは今後とても大事になってくると思いますし、その第一歩として今回のようなカジュアルなコラボレーションが広がっていくといいですね。

 

――ありがとうございました。

記事の内容は掲載時点の情報に基づいております。

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