コラボレーション活用事例
掲載日:2026年9月10日
パルシステム生活協同組合連合会 × 一般社団法人 DAC未来サポート文化事業団
「子供たちのチャレンジを後押ししたい」との思いが共鳴し、こどもスマイルムーブメントに参画する企業・団体の交流会「MEET UP!」を機に、新たなコラボレーションが実現しました。稲城市でおしごと体験施設を運営するパルシステム生活協同組合連合会(以下、パルシステム)と、「みらさぽ絵画・作文コンクール」や絵画教室を開催する一般社団法人 DAC未来サポート文化事業団(以下、みらさぽ)が共同開催した「体験×表現」の一体型イベント。その内容と手応え、今後のコラボレーションへの意気込みを伺いました。
(左)パルシステム 企画政策本部 渉外・広報室 室長 植田さん (中央左)パルシステム おしごと体験 講師 野々山さん
(中央)みらさぽ 理事 伊藤さん (中央右)みらさぽ 事務局長 池田さん (右)みらさぽ 副事務局長 小林さん
物流・ITのおしごと体験×表現ワークショップの2本立て! 初のコラボ企画が誕生
――今回のコラボレーションイベントの内容について教えてください。
パルシステム 植田さん(以下、植田):稲城市にあるパルシステムの物流・IT体験施設で、「表現ワークショップ」と「おしごと体験」のコラボイベントをみらさぽさんと開催しました。パルシステムは毎週1,000万点を超える商品を80万世帯に届けています。この体験施設では、実際に使用されている仕分け機や情報システムを通じて宅配の仕組みを体験でき、日頃から地域の小中学生など多くの子供たちを受け入れています。今回のコラボイベントは、おしごと体験をするだけでなく、その内容をワークショップで振り返り、スケッチで表現するという初めての試みです。


(左)イベント前半はパルシステムの物流センターの機器を使って仕分け体験に挑戦
(右)後半はおしごと体験を振り返り、好きな画材を使ってスケッチで表現
みらさぽ 池田さん(以下、池田):このイベントの特徴は「体験×表現」の組み合わせです。DAC未来サポート文化事業団は健全な青少年の育成を目指し、全国の小中学生を対象に「みらさぽ絵画・作文コンクール」や絵画教室、出前授業の開催など様々な活動に取り組んでいますが、このコラボイベントは私たちにとっても新たな挑戦となりました。
――コラボレーションに至るまでにどのような経緯があったのでしょうか。
植田:私たちには体験施設という強みがある一方、より多くの子供たちに物流やITを身近に感じてもらうための企画や接点づくりが課題でした。そこで新たな出会いとアイデアを求めて交流会に参加したところ、みらさぽさんとのつながりが生まれました。

池田:コンクール事業をはじめとする自分たちの活動に、より多くの子供たちに参加してもらいたい。そのためのパートナーに出会いたいという気持ちは私たちも同じでした。交流会で植田さんから「場とコンテンツはあるのだけど……」というお話を聞いた際、私たちの強みである「企画力」を組み合わせて何か新しいことができるのではないかと感じました。
植田:「体験×表現」というアイデアは、交流会の場ですでに話していましたよね。
池田:そうでしたね。子供たちが体験したことや感じたことを、記憶がフレッシュなうちに絵に描いてアウトプットすることで、その経験がより深く心に残るのではないかと考えました。交流会で企画の大枠ができたので、その後のミーティングでも話がスムーズに進みましたね。「面白そうですね」「ぜひやってみましょう」と前向きに議論しながら内容をブラッシュアップし、イベント当日を迎えることができました。
――イベントを開催して印象に残っていることをお聞かせください。
植田:子供たちは宅配に関するクイズやタブレットを使った商品注文、仕分け体験などで大いに盛り上がった直後に、ものすごい集中力で絵を描き始めました。きっと体験時の感情がそのまま絵に反映されているのではないでしょうか。驚きや喜び、発見など、言葉にはできなくても、絵だからこそ表現できるものが多くあると思います。子供たちの感受性を刺激するこの取組には教育的価値があると実感できましたし、みらさぽさんと連携したからこそ実現できたイベントだと感じています。


池田:私たちもパルシステムさんの「場とコンテンツ」の強さを実感するとともに、自分たちだけでは実現できなかったイベントが実現でき、うれしく思っています。表現ワークショップの際に、少し描いては席を立って仕分け機を見に行き、また席に戻って描き始めるといった子供たちの姿が見られるのはこの体験施設ならではだと感じました。実物を自分の目で見て、触って、確認し、それを絵で表現するというのは貴重な経験になったのではないかと思います。
植田:正直に言って「体験×表現」がこれほど親和性が高いとは思いませんでした。池田さんが提案してくださった「振り返りシート」が前半と後半のプログラムをつなぐツールとして力を発揮してくれましたね。
池田:おしごと体験後、すぐに絵を描き始めるのは難しいかもしれないと思い、シートを使って振り返りの時間を設けました。「今日はどんなことをしたかな?」「どんな気持ちになったかな?」などの質問について、当てはまる選択肢にマルをつけてもらうことで、スケッチに入るまでの準備運動になったように思います。表現ワークショップが始まると、すぐに子供たちが手を動かし、真剣に絵を描いていたのがほほえましかったですね。


植田:通常のおしごと体験では「楽しかった!」とテンションの高い状態の子供たちを見送っていますが、今回は体験を振り返ったり、スケッチに没頭したりする子供たちの姿が見られ、普段とは異なる表情が新鮮でした。1時間半のイベントではありますが、子供たちに多くのものを持ち帰ってもらうことができたと感じています。
池田:地域や家庭環境による子供たちの体験格差が課題となっている中で、こうした取組の重要性を改めて実感します。子供たちが興味のあることにチャレンジできる社会の実現に向けて、私たちも挑戦を続けていきたいですね。
互いの強みを掛け合わせ、子供たちのチャレンジを後押しする新たな企画を生み出したい
――今後のコラボレーションに向けて展望をお聞かせください。
植田:今回のコラボイベントをぜひ来年以降も継続し、できれば年に数回開催できたらと考えています。まだアイデアの段階ですが、「農場での収穫体験×表現」という新企画も構想中です。こんな体験をしたら子供たちはどんな絵を描くんだろうと想像するとワクワクしますね。前向きに検討できればと思っています。
池田:私たちもたくさんのアイデアがあるのですが、その1つが「仕分け以外のおしごと体験×表現」です。パルシステムさんの仕事現場を見学し、様々な仕事があることを知ったので、今回のコラボイベントの拡大版にも挑戦してみたいと思っています。
もう1つのアイデアは、広告事業を展開するDACグループの強みを活かした企画です。これは子供たちが生産者へのインタビューを行い、プロのクリエイターのサポートを受けながら生産者の魅力を絵で表現し、パルシステムさんの商品パッケージに掲載するというもの。様々なハードルがあると思いますが、自分が生み出したものが多くの人のもとへ届けられることは、子供たちにとって大きな自信になるのではと考えています。
植田:成功体験を積んでもらうことは、子供たちの成長において非常に重要だと感じています。これからもアイデアを出し合って新たなコラボレーションを実現させましょう。
――コラボレーションを検討中の企業・団体の方に向けてアドバイスをお聞かせください。
植田:無理のないペースで取り組むことが大切だと思っています。今回のイベントは当初、2026年6月に開催する予定でしたが、台風の影響で急きょ延期となりました。そのため、日程調整や告知・募集をやり直し、8月に開催しました。それでも中止にすることなく、すぐに前を向いて動き出せたのは、お互いに無理のない状態を保てていたからだと思います。時間と労力をかけて一度きりで終わるよりも、最初はゆっくりでよいのでできることを少しずつ広げていくことを目指しています。
池田:お互いにニーズや課題を明確に伝え合うことが重要だと感じています。交流会の際、植田さんから「子供たちとの接点を増やしたい」「体験施設をもっと活用したい」といった率直な思いを聞けたことで、「自分たちには何ができるだろう?」とイメージを膨らませることができました。一方で「駅から少し遠いんですけど……」といったことも包み隠さず話してくださり信頼感が高まりました。本音で話し合い、一緒に答えを探すことがコラボレーションの可能性を広げると考えています。
――最後に、子供たちへのメッセージをお願いします。
植田:おしごと体験を通じてお伝えしたいのは、世の中には様々な仕事があるということです。宅配の世界だけでも「仕分ける」「運ぶ」など多くの仕事があるように、社会全体を見れば数えきれないほどの仕事があり、それを知ることはきっと将来の役に立つはずです。子供たちの未来のために学びの場づくりを続けていきます!
池田:新しいことへのチャレンジは、自分自身の選択肢を広げることにつながります。興味のあることにはどんどんトライしてみましょう。もし自分に合っていないと感じたら、諦めずに新しいことに目を向けてみてください。皆さんのチャレンジを応援しています!
――ありがとうございました。
記事の内容は掲載時点の情報に基づいております。
紹介した企業・団体
-
パルシステム生活協同組合連合会
- 公式サイト
- https://www.pal-system.co.jp/
- 住所
- 東京都 新宿区大久保 2-2-6ラクアス東新宿ビル6Fパルシステム生活協同組合連合会
- TEL
- 0362337235
-
-
一般社団法人 DAC未来サポート文化事業団
- 公式サイト
- https://miraisupport.or.jp/
- 住所
- 東京都 台東区東上野 4-8-1 TIXTOWER UENO 15F
- TEL
- 0368603951
-